はてなの落としどころは?


6月10日に「悪徳商法?マニアックス」の管理者から訴えられた「はてな」ですが、未だにこの件に関する公式見解は出ていないようです。
過去に何度か同様の事があったらしいのですが、今回の様に表立っていない為か経緯を公開する事はありませんでした。

しかし、今回はちょっと事情が違う様です。
と云うのも原告のHPに「はてな」を訴えた経緯を詳細に書き込んでいる上に、CNetJapanも今回の事を記事にしました。
それだけなら一部のネットユーザーだけが知る処となるのですが、CnetJapanの記事を転載しているYOMIURIオンラインにも同じ記事が配信された為、一般のネットユーザーにも知れ渡る事になりました。

原告は10日前の6月10日に東京地裁に提訴したので、訴状は被告である「はてな」に届いているはずです。
はてな」のユーザーは勿論、一般のネットユーザーも関心のある裁判なので、そろそろ何らかの見解が出てもいいはずなのですが、相変わらず「はてな」は沈黙を続けています。


はてな」はこれから訴状の内容に基づいて何らかのアクションを取る訳ですが、ここで「はてな」は幾つかの方法を取る事ができます。

  1. 原告の主張は事実無根として、全面的に戦う。
  2. 原告の主張を一部認め、認めない部分に対して戦う。 (名誉毀損の書き込みはあったが、削除する義務はない事を主張する。利用規約第9条1及び同条5の範囲内を主張する。)
  3. 原告の主張を取り入れて、和解を申し立てる。 (利用規約第9条1及び同条5の事項に関して「はてな」が守らなかった事を認める。)


大きく分けると、この3つの方法が考えられる訳ですが、原告の主張を取り入れて和解すれば、一部の「はてな」教に近いユーザー(主にブックマーク利用者)からの批判はものすごいものでしょう。
だからと云ってこのままにしておけば、ブックマークをあまり利用していないユーザーは今回の事に違和感を感じて、「はてな」への不信感が強まるのは間違いありません。


はてな」の利益を最大限にしつつ、原告を納得できる内容で和解するのは今のところ難しいのかもしれません。
原告も引かなければ泥試合になるでしょうし、それを見たユーザーの「はてな」離れは加速していくのかもしれません。
ユーザーを守ってくれないネットサービスを誰が安心して使うのでしょうか?
自己責任は確かに必要な事ですが、最低限の保守管理及びユーザー擁護はネットサービスを行う企業としては必要な事だと思います。